近年、歯の矯正治療としてインビザライン(マウスピース矯正)を選ばれる患者さんが増えています。
インビザラインは透明なマウスピースによる目立ちにくい治療法や、取り外しができる利便性など、多くのメリットがあります。
しかし、同時にデメリットや注意点も存在するため、治療を始める前にしっかりと理解しておくことが重要です。
この記事では、インビザラインのメリットとデメリットについて詳しく解説します。
目次
■インビザラインのメリット
◎目立ちにくい矯正装置
インビザラインの最大のメリットは、マウスピースが透明で目立ちにくい点です。
従来の金属ブラケットやワイヤーと違い、装着していることがほとんど分からないため、周囲の人に気づかれにくく、矯正治療が進められます。
特に学生や社会人にとって、見た目に配慮した治療法として人気があります。
◎取り外し可能で口腔内を清潔に保つことができる
マウスピースは食事や歯磨きの際に取り外すことができるため、口腔内を清潔に保つことができます。
従来の固定式の矯正装置では、歯磨きが難しく、食べ物が装置に詰まりやすいといったデメリットがありましたが、取り外しができるマウスピースならその心配がありません。
これにより、矯正治療中でも歯の健康を維持しやすくなります。
◎痛みや違和感が少ない
マウスピースは患者さんの歯型に合わせて製作されるカスタムメイドのマウスピースで、歯を動かす力がマイルドで少しずつ動かしていくため、装着時の違和感や、痛みが少ないと言われています。
◎通院頻度が少ない
インビザライン治療では、治療計画に基づいて複数のマウスピースをあらかじめお渡しします。
従来の固定式の矯正ではワイヤーの調整などにより1ヶ月に1回程度の通院が必要ですが、インビザラインは10日~2週間で新しいマウスピースに交換して歯を移動させていきます。
お渡ししたマウスピースを患者さん自身で交換していただくため、頻繁に通院の必要がなく、基本的に2ヶ月に1回程度で済むことも大きなメリットです。
■インビザラインのデメリット
◎毎日、装着時間を確保する必要がある
インビザラインの効果を最大限に発揮するためには、1日20~22時間の装着が必要です。
食事や歯磨きの際には取り外す必要があるため、装着時間を守ることができないと、治療が長引く可能性があります。自己管理が重要となるため、患者さんご自身での管理が大切です。
◎対応できない症例もある
インビザライン矯正は多くの歯並びの問題に対応できますが、全ての症例に適しているわけではありません。
重度の歯列不正や骨格的な顎の問題など、場合によっては他の矯正治療法が必要になることもあります。
◎マウスピースの管理が必要
マウスピースは患者さんご自身で取り外しが行えるため、紛失や破損のリスクがあります。特に取り外した際の保管に注意が必要で、専用のケースを使用することが推奨されます。
もしマウスピースを紛失・破損した際は新しいマウスピースを作製するための費用がかかる場合があります。
【インビザライン矯正で綺麗なお口元を目指しましょう】
インビザライン(マウスピース矯正)は、多くのメリットがあるため、多くの患者さんに選ばれている治療法です。透明で目立たない、取り外しが可能で清潔、痛みや違和感が少ない、といった特徴が特に人気の理由です。
しかし、治療費用が高い、毎日の装着時間の確保が必要、対応できない症例がある、マウスピースの管理が必要といったデメリットや注意点も存在します。
治療を始める前に、メリットとデメリットをしっかりと理解し、歯科医師と相談してご自身が納得のいく治療法を選択しましょう。